円安は日本売りなのか?
昨今の急激な円安は、日本がダメな国になってしまった表れだと
言わんばかりの記事を見かけますが、実際のところはどうなので
しょうか?
この急激な円安は、日本の国力低下が原因というよりも、
米国の強いインフレ対策の副作用によるものです。つまり海外の
事情によって為替の変動が生じたのだと思われます。
もちろん日銀総裁も戦犯ですね。
米国や欧州のインフレ率は8%を超えていて、日本国内の物価高とは
違うレベルの問題が起きています。
貧困層を多く抱える米国は生活苦に陥る人が大量に発生することを
何としても阻止ししたく、待ったなしで強い利上げ政策を推進する
ことを発表しています。
利上げは、インフレの高騰をセーブさせる効果がありますが、その
効果が強く効き過ぎると、今度は景気が一気に冷え込むかもしれません。
米国の景気が落ち込んだ場合、円高になる可能性も考えられます。
どのくらい上がるかはわかりませんが、110円台くらいまでは戻る
ことも、いろいろとあるシナリオの1つのようです。
しかしながら長期的に見ると、長く続けてしまったデフレによって
日本の国力は低下していることは間違いなさそうです。
最低賃金はともかく、平均賃金はこの20年間横ばいを続けています。
あまり報道されていませんが、5年ほど前から韓国にも抜かれています。
GDPも横ばいです。
参院選が近づいてきていますが、日本経済を復活させるにはGDPを上げて
いかねばなりませんが、どの党も目先の有権者の耳触りの良い話が多く、
日本経済を復活させますという党が出てこないことが残念でなりません。
私が思うGDPを上げる施策は、単純ですが効果は高いと思います。
海外に、特に中国に出ていった工場を日本に戻せば良いのです。
日本をはじめとした海外の企業が中国に生産移管したことで、中国の景気は
強く持ち上がりました。もう十分ではないでしょうか?
日本企業が海外に出た頃は、1ドル=90円 くらいの時代で国内生産では
採算が取れないことが大きな理由でいたので、1ドル=135円の今は、
日本に戻っても十分採算が取れるはずです。
中国に出ていた工場が、日本の地方に戻れば、安定した雇用が生まれ、
関連の業界が活性化されます。一時的な雇用の数はそれほどでなくても
地域への良い影響が生まれます。物流業界も、飲食業界も忙しくなります。
そうんれば新たな投資も生まれ、景気拡大のループが現れます。
それを政策として掲げる党があれば、一票入れたいのですが・・・
与党も野党も頑張ってください。(参院選の話になってしまいました)
タグ: 円安